体組成評価は、健診において必須の項目でありません。
しかしながら健診における付加価値として体重やBMIだけでなく、体脂肪率や筋肉量、またその部位別の数値を計測できる体組成計が活用されています。
肥満に着目した健診
肥満に着目した健診で体脂肪率を計測したい場合には、身長と体重と体組成が同時に測定できる「身長計付き体組成計」が便利です。部位別の体組成は計測できませんが、身長・体重・体組成を約10秒で計測可能なため、オペレーションの改善に繋がります。
身長計には自動のタイプと手動のタイプがありますが、自動のタイプであれば、操作者の負荷が減るだけではなく、身長の測定誤差の最小限に抑えることが可能です。
また健診において、健康診断票へ体重を記録する目的で体組成計や体重計を使用する場合には、検定証印または基準適合証印が付されており、かつ有効期限内の機器を使用しなければならないことが計量法で定められています。タニタの業務用体組成計(一部機種や下記に掲載の運動機能分析装置 ザリッツを除く)は、基準適合証印が付されておりますので、この目的でご使用いただくことが可能です。
筋肉の衰えに着目した健診
これまでの健診では、一般的に肥満の対策に力がいれられてきました。しかし高齢者においては、肥満よりもむしろ筋肉量が少ないことが死亡リスクを高め1)、また各種疾患の発症リスクとも関連すると報告されています2,3)。そのため、健康寿命の延伸や医療費削減の観点からは、肥満のみならず、筋肉量の減少を早期発見し、適切な対策を実施することが重要であるといえます。
「老いは脚から」といわれているように、筋肉の低下は特に下肢(両脚)で顕著であるとされていますので4)、全身の筋肉量よりも、下肢のみの筋肉量を評価できる部位別測定に対応した体組成計がおすすめです。
下肢の運動機能評価ならzaRitz
タニタのzaRitz(ザリッツ)は、椅子から最大努力で立ち上がる動作を行うだけで、下肢筋力とバランス機能を簡便に評価できる機器です。体組成計に加えてzaRitzを用いることで、筋肉量と筋力、身体機能を組み合わせて、筋肉の衰えを多面的に評価することが可能です。
出典:
1) Sanada K et al. Nutrition, 46: 97-102, 2018
2) Cruz-Jentoft AJ et al. Age Ageing, 39(4):412-423, 2010.
3) Cruz-Jentoft AJ et al. Age Ageing, 48(1):16-31, 2019.
4) Chen LK et al. J Am Med Dir Assoc, 21(3): 300-3007.e2, 2020.
5) Hughes VA et al. A Biol Sci Med Sci, 56: B2019-217, 2001.
身体検査のオペレーション改善に繋がる「自動身長計付体組成計 DC-270A-N」がおすすめです。
ただし、筋肉の衰えを確認するために、筋肉をより細かく部位別に計測可能な体組成計も是非ご検討ください。