タニタは2023年夏、本社敷地内にある「ふれあい広場」と隣接するスペースに地域の方が参加できる農園タニタふれあい農園を開設しました。スマートフォンや専用アプリ、アグリセンサーなどを活用し、農業の経験や知識がなくても手軽に、楽しく野菜を作れる体験と参加者同士で作物を育てる楽しさを提供しています。
タニタふれあい農園は一般的な家庭菜園のような区画貸しの農園とは異なり、仲間と一緒に野菜を育てるシェア型の農園です。もう一つの特徴は、都市型農園の運営サービスなどを提供するプランティオ社のIoTアグリセンサー「grow CONNECT」を活用している点です。内蔵する日照センサーや温・湿度センサーなどで計測したデータから土壌や農作物の状態を分析し、専用アプリ「grow GO」を通じて、水やりや間引きのタイミングなどの栽培アドバイスを行います。
また、同アプリは参加者同士がコミュニケーションを取れる機能も備えています。リアルとオンラインの両面でコミュニティーに参加し、楽しみながら農業に触れることができます。
収穫した野菜を各自持ち帰りご家庭で食べていただくことはもちろん、収穫祭など参加者で一緒に楽しむアクティビティーも実施しています。
タニタでは都市型スマート農園での活動やコミュニティーへの参加は、社会との接点が希薄になる「社会的フレイル」の予防・改善につながる可能性があると捉えています。社会的フレイルはフレイルの起点となるもので、進行すると「身体的フレイル」や「精神的フレイル」につながり、寝たきりになるリスクを高めます。都市型スマート農園の社会的フレイルへの予防・改善効果については、東京大学高齢社会総合研究機構と共同研究を進めています。