筋肉の状態を把握し、行動変容を促す。新しい「zaRitz(ザリッツ)」の魅力

2024.07.16

2024年にアップデートした新しい運動機能分析装置「zaRitz(ザリッツ)」。以前よりも多くの方に、さらに便利に使っていただけるようになりました。 今回は、「zaRitz(ザリッツ)」の特徴やアップデートにおけるこだわりなど、企画を担当した後藤が詳しくお伝えします。

プロフィール

株式会社タニタ 新商品推進部 後藤 駿介
同志社大学大学院にてスポーツ健康科学を学び、2016年にタニタに入社。医療・研究機関に向けた営業を経て、現在はプロフェッショナル向けの商品企画を担当。今回の「zaRitz」アップデートも主導。営業時代に「zaRitz」を販売していた経験を活かし、多くの方々が健康への意識を高め、行動につなげられる商品に進化させた。


タニタ独自開発「zaRitz(ザリッツ)」とは

「zaRitz」とはどんな商品ですか?

イスに腰かけた状態で足元に置き、指示に従って座ったり立ったりするだけで運動機能をはかれる装置です。商品名の由来は「座立」。「zaRitz」商品ロゴの「R」はイスを、「i」はイスから立ち上がった人を表現しています。


「zaRitz」は筑波大学の大藏倫博先生のご協力の下で開発された商品です。2016年に発売されて以降、これまでに多くのお客様にご使用いただいてきましたが、今回大幅にリニューアルしました。

「zaRitz」では立ち上がり動作時の荷重変動を分析して、筋力動作の素早さバランス能力(動作の安定性)を評価できます。


また体組成計では筋肉の量と質の評価ができますが、「zaRitz」専用アプリを使えば、「zaRitz」と体組成計のデータを一元管理が可能。筋肉の状態を多面的に分析できます。
 

介護予防のカギは筋肉の状態を知ること

そもそもなぜ、筋肉の状態を詳しく知る必要があるのでしょうか?

要介護になる最大の要因は、言うまでもなく「身体的な衰え」です。そして、身体的な衰えが加速する原因に「転倒・骨折」や「筋力低下」があります。


「転倒・骨折」のリスクは筋力やバランス能力の低下によって高まります。転倒による骨折等で一度動けなくなると筋肉が落ち身体的な衰えが進んでしまうのです。また、転倒や骨折がなくても、毎日の運動や筋肉量の不足によって「筋力が低下している状態」になる方は珍しくありません。

身体機能が低下すると、気持ちの落ち込みや社会参加への難しさが高まる可能性もあります。
 

高齢者で「筋力量の低下した方」と「肥満の方」を比較した場合、死亡率が高いのは実は前者。一般的には肥満リスクの方が知られているかと思いますが、タニタでは「筋肉の衰え」にも肥満と同じように注目すべきだと考えています。

 

介護予防は、「今の筋肉の状態を正しく知り適切な食事や運動の指導を行うこと」と「その効果を評価し、利用者様のモチベーションを高く保つこと」が重要です。

「zaRitz」は筋力やバランス能力を評価できますが、指定の体組成計と連携することで、筋肉の量や質などのデータも一元管理でき、筋肉をさまざまな観点で評価・分析できます。この商品なら介護予防と健康維持のサポートができると考えています。
 


「若いうちからの介護予防」を支えるべく進化

「zaRitz」の今回のアップデートについて具体的に教えていただきたいです。

ポイントは2つあります。
ひとつは、対象年齢を大幅に引き下げたこと。以前は65歳以上の方を対象としていましたが、アップデート後は18歳以上で評価ができるようになりました

もうひとつは「結果用紙」の改良。より結果を理解しやすく、からだづくりの指導に活用しやすく進化させています。
 

まずは、なぜ対象年齢を引き下げたのか教えてください。

運動機能の低下やリスクは高齢の方と紐づけて語られがちですが、意識して筋トレをしなければ40代頃から筋肉の衰えは始まります。図のように、20代の低め(-1SD近辺)の方の場合は60歳の平均程度の筋力しかなく、若い世代にも筋肉が衰えいる方が存在することがわかっています。

若年層であっても、運動不足の方や在宅ワークの方は注意が必要なんです。

 

タニタは「若いうちから筋肉の衰えを防ぐ重要性」にいち早く着目しており、共同研究先の新潟大学・村山敏夫先生のご協力もいただきながら若い世代の身体データを収集。そのデータを反映して、今回のアップデートで対象年齢の拡大が実現しました。

いきいきと一生を過ごすためにも、介護予防のためにも、若いうちから筋肉の状態を意識することは大切です。
「zaRitz」を使って筋肉の状態を把握できる機会を多くの利用者に提供いただけるように、指導者のみなさまにはご協力をお願いしたいと考えています。
 


からだへの理解を深められる新・結果用紙

次は、新しくなった結果用紙について詳しく教えてください。

アップデートした結果用紙は、全部で3枚あります。従来の結果用紙に近い(1)メイン結果用紙と、今回新たに作成した(2)詳細結果用紙、(3)履歴結果用紙があります。

からだづくりの支援には「変化の見える化」が欠かせないという考えから、項目ごとに過去からの推移を記載できるように構成しています。

結果用紙の種類だけでなく、用紙の中身も進化していますか?

シンプルに測定値を表示するだけでなく、あとどれくらいで筋肉の状態(点数や段階)が変化するのかひと目でわかるよう各項目も進化させました。次の目標を立てやすいシートになったと自負しています。


さらに、実際の利用シーンを想定し「結果用紙をもとにたくさんのフィードバックができる」よう、多数の項目を用意。指定の体組成計と連携した際の項目も強化し、近年注目されている筋肉量の指標であるSMIと質の指標であるPhase Angleについて、初めて低い/標準/高いの評価が表示されたり、年齢別平均値と比較できるようになりました。

結果用紙をとおして、各施設で指導者さんと利用者さんの間にたくさんの会話が生まれるように設計しています。

指導や測定イベントなど目的に応じてカスタマイズ可能

現場の声をもとに、完全自社開発の結果用紙が完成

以前、私は営業部に所属していました。個人のからだの状態やシーンによって「zaRitz」の使い方が千差万別であることは、現場でうかがった指導者のみなさんの声からしっかりと理解できているつもりです。

アップデートに際してはその経験を活かし、すべての方が便利に使える結果用紙を目指しました

 

というのも、これまでタニタ社の製品開発において商品の機能やデザインのアップデートは重ねてきたのに対し、結果用紙はその頻度がかなり低かったんです。

結果用紙の改良にあたっては検討すべき点がとても多く苦労しましたが、情熱を傾け、満足のいく仕上がりになったと感じています。

そんなこだわりの結果用紙は、完全自社開発! デザインや開発の担当者たちと知恵を出し合い、現在の現場を知る営業担当にも意見をもらって、みんなでベストな形をつくりあげました
 


現場で健康を支える方々の「よき伴走者」でありたい

私たちが大切にしている「計測するだけにとどまらず行動変容を促したい」「それによって健康づくりを応援したい」という想いは、介護施設や健診施設、フィットネスクラブなどで利用者さんの健康をサポートするみなさまと同じだと考えています。

 

これまで以上に「行動変容を促すきっかけ」を提供できるよう進化した「zaRitz」が、さまざまな場所で、幅広い年齢の方に気づきや意欲を与えられたらうれしいです。


タニタはこれからも、人々の健康をサポートするみなさんと同じ志を持った並走者であり続けるべく、商品の開発やアップデートに取り組んでいきます。 
 

  • 既にzaRitzをお持ちのお客様には、有料でアプリアップデートを提供しております。詳しくは、上記お問い合わせボタンよりご連絡ください。

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  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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