2024.12.06
タニタがサポートしている、J1リーグ所属プロサッカークラブ「浦和レッドダイヤモンズ」と、WEリーグ所属の女子プロサッカークラブ「浦和レッドダイヤモンズレディース」。所属する選手のからだづくりに役立てるため、双方で導入しているのが、体組成計「MC-780A-N」です。 その詳しい活用方法やデータの役立て方を、各クラブのアスレティックトレーナー、フィジカルコーチに教えていただきました。
INDEX
今村 省一郎(いまむら しょういちろう)さん
浦和レッドダイヤモンズ
アスレティックトレーナー メディカル・リハビリ担当
林 佐保(はやし さほ)さん
浦和レッドダイヤモンズレディース
アスレティックトレーナー
中一 尚斗(なかいち なおと)さん
浦和レッドダイヤモンズレディース
フィジカルコーチ
――初めに、各クラブの簡単なプロフィールを教えてください。
今村さん:
浦和レッドダイヤモンズ(以下、浦和レッズ)は、埼玉県さいたま市をホームタウンとするJリーグのプロサッカークラブです。創設は1950年。2023シーズンの「AFCチャンピオンズリーグ2022」の優勝をはじめ、これまで数多くのタイトルを獲得しています。
林さん、中一さん:
浦和レッドダイヤモンズレディース(以下、三菱重工浦和レッズレディース)は、浦和レッズと同じく埼玉県さいたま市をホームタウンとする女子サッカークラブで、2005年に創設されました。
直近では、「WEリーグ」で2022-2023、2023-2024シーズンの連続優勝を果たしています。
――浦和レッズ、三菱重工浦和レッズレディースとタニタの関係を教えてください。
今村さん:
浦和レッズ、三菱重工浦和レッズレディースはタニタとパートナー契約を結んでおり、選手たちのからだづくり、パフォーマンスの向上を支援してもらっています。
具体的には、業務用体組成計「MC-780A-N」で継続的にはかった体組成データをタニタの研究員の方々に分析を手伝っていただき、私たちフィジカルコーチやチームドクター、トレーナー、管理栄養士でフィードバックしています。
林さん、中一さん:
また、タニタの「栄養研究所」からは栄養面の指導も受けています。心強いパートナーです。
――「MC-780A-N」を導入する以前に抱えていた課題やニーズをお聞かせください。
今村さん:
1年間という長いシーズンを戦い抜くにあたっては、コンディション維持が大きな課題になります。その課題をクリアするには、一人ひとりのからだの状態を正確に把握することが必要だと考えていました。
また、選手たちにトレーニングや食事などの自己管理に対する意識を高めてほしいという想いもあり、体組成計の活用がそのきっかけになるのではないかとも期待していました。
林さん、中一さん:
三菱重工浦和レッズレディースでは、「MC-780A-N」を導入するまでは体重計で体重のみをはかっており、もっと踏み込んだ管理をしたいと思っていたんです。今村さんが触れたコンディション維持に加えて、ケガをした選手のリハビリや復帰のサポートにおいても、筋肉量や除脂肪量、体脂肪率の変化を把握することでクオリティーを高められるのではないかと考えていました。
――測定のルールと、体組成データの活用方法を教えてください。
今村さん:
浦和レッズでは、体重は練習の前後に、体組成は試合前日にはかることをルールとしています。
練習前後で体重をはかるのは、練習中の脱水によるパフォーマンス低下を予防するため。
「減少した体重=練習中の水分摂取不足」と捉え、明確な数字を把握することで、選手に練習中の水分摂取への意識を高めてもらっています。とくに熱中症リスクが高い夏は、重要度の高い取り組みとして全体に強く周知していますね。
それから、体重の増減が見られる選手がいる場合は、体脂肪率と除脂肪量をふまえながら要因を分析。その結果に基づいて対策を講じています。
たとえば体脂肪の増加によって体重が増えた場合は、管理栄養士による食事指導やフィジカルコーチによる有酸素トレーニングの追加、筋力トレーニングの処方の見直しなどを行います。
林さん、中一さん:
三菱重工浦和レッズレディースでは、オフの翌日、練習開始の1~2時間前に体組成をはかっています。頻度としては週1回程度です。
測定したデータは、長期的な数値の変化を追い、選手各々の目標を達成しているか確認しています。結果に応じてフィジカルコーチがトレーニング計画を立てるほか、タニタの管理栄養士・栄養士の方々と食事戦略を検討することもありますよ。
また、選手がケガをした際は、「MC-780A-N」で負傷部位のPhase Angleもチェック。低下したPhase Angleの回復具合を見て、リハビリの効果や課題を確認しています。
――「MC-780A-N」のどんな点を評価していただいていますか?
今村さん:
選手ひとりあたりわずか10秒ほどで体組成を測定できるのはとてもありがたいです。
また、測定結果を紙に印刷できるプリンターがオプションであるのもうれしいポイント。選手がその場ですぐにからだの状態を確認できますからね。
そうやってこまめに体組成を測定し、数値とその推移を確認することで、選手たちのトレーニングや食事管理に対する意識が向上してきていると感じています。
林・中一さん:
三菱重工浦和レッズレディースでは、測定したデータをCSVで出力し、スプレッドシートで共有するやり方を採用しています。
浦和レッズとは運用が異なりますが、「選手個人が自身の体組成を確認できる体制をつくる」という狙いは同じ。もちろん三菱重工浦和レッズレディースでも、選手たちの「からだと向き合う意識」は確実に向上しています。
また、私たちは「MC-780A-N」をモデル違いで2台導入していて。ポールタイプはクラブハウスに常設し、もう1台のポータブルタイプは合宿や遠征先にもっていきます。目的に合わせてモデルを選べる点も魅力ですね。
▲左:MC-780A-N ポータブルタイプ、右:感熱式プリンタセット
――最後に、「MC-780A-N」の今後の活用計画についてお聞かせください。
今村さん:
基本的な方針は現状と変わらず、「MC-780A-N」ではかった体組成の推移を短期的にも長期的にも観察、分析していきます。それによって選手たちのパフォーマンスをより効果的に高められ、やがてはクラブ全体の力を向上できると確信していますから。
また、現段階でもすでに選手の「からだへの意識」には変化が見られますが、今後はより大きな行動変容につながってほしいと期待しています。
林さん、中一さん:
先ほども少し触れたとおり、「MC-780A-N」はPhase Angleも測定できるので、このデータを選手のリハビリや再発予防のためにさらに役立てられたらと考えています。
簡単にからだの細かなデータを収集できる「MC-780A-N」は、すべてのアスリートのからだづくり、パフォーマンス向上に必ずや役立つはず。私たちのようなスポーツチームには、導入を強くおすすめしたいです。
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