フレイル博士のTANITAでフレイル対策フレイル博士のTANITAでフレイル対策
こんにちは、フレイル博士です。もしかしてそれ「フレイル」の兆候かも!こんにちは、フレイル博士です。もしかしてそれ「フレイル」の兆候かも!

さて、みなさんは、ずっと健康でいるための
フレイル対策してますか?

フレイル(虚弱)とは
主に「加齢により、身体が弱った状態」のこと。

フレイルの概念

フレイルとは、健常と要介護の中間的な状態であり、要介護に移行するリスクが高い一方、適切なケアによって健常な状態へと戻ることが可能だといわれています。

フレイルの多面性

身体機能の低下だけでなく、閉じこもりがちになる(社会的)、意欲や認知機能の低下(精神的)など、フレイルは多面的な要素が含まれます。

フレイル概念図
フレイル概念図

サルコペニアとは

太もも断面イメージ図

サルコペニアの解説図

「筋肉量の低下に加えて、筋力・身体機能の低下」のことを
サルコペニアといい、それがフレイルの主要な要因となります。

原因

加齢以外にも、エネルギーやたんぱく質などの摂取不足、
身体活動量の減少、疾患

影響

転倒・骨折、移動能力低下、日常生活が困難になる、
死亡率の上昇、各種疾病など

太もも断面イメージ図

サルコペニアの解説図

フレイルサイクル

ここではフレイルの中の身体的要素について説明します。

加齢や疾病が原因で食欲不振になる体重減少を伴う低栄養状態となる筋肉量や筋力が低下する
疲れやすくなり、歩くのが遅くなったり動きたくなくなるエネルギーも消費されない食欲がわかない→・・・・・

加齢や疾病が原因で食欲不振になる

体重減少を伴う低栄養状態となる

筋肉量や筋力が低下する

疲れやすくなり、歩くのが遅くなったり動きたくなくなる

エネルギーも消費されない

食欲がわかない



この悪循環をフレイルサイクルといいます。

フレイルサイクル図

参考:フレイル診療ガイド 2018 年版 編集主幹:荒井秀典、ライフ・サイエンス、東京、2018 リハ栄養からアプローチするサルコペニアバイブル  編者:若林秀隆、葛谷雅文 日本医事新報社、2018

フレイルの現状

日本人高齢者全体の8.7%がフレイル

日本人高齢者のうち、フレイルが8.7%、プレフレイルは 40.8%。女性、高齢、社会経済的状態や健康状態が悪いほど、フレイル割合は高い傾向があることが報告されている。

*出典 Murayama H, Kobayashi E, Okamoto S, et al. National prevalence of frailty in the older Japanese population: Findings from a nationally representative survey. Archives of Gerontology and Geriatrics, 2020.

フレイルが原因の要介護が増加中

75歳以降ではフレイルが原因で介護が必要になる方が増加しているぞ!

*出典:厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成28年)

40代から「プレフレイル」に注意

しかもフレイルは高齢者だけのものじゃない。40代からは「プレフレイル」に注意しよう。オーストラリアの研究チームは、40代の45%に「フレイル」の前段階である「プレフレイル」が見られることを報告しておるからな。

※参考記事:Gordon SJ et al., "Pre-frailty factors in community-dwelling 40-75 year olds: opportunities for successful ageing", BMC Geriatrics, 20(1):96, 2020.