タニタの考える健康

体重を増やす

2021.10.01

体重は多すぎるのはよくないですが、少なければよいというものではありません。体重を増やしたいけれどなかなか増えない人は、健康的に体重を増やす方法をチェックしてみましょう。

筋肉・脂肪はバランスよく

「やせている」=「美しい」というイメージから、生き生きと輝き活力のある姿が美しいという価値観に変わってきています。「やせる」ことは、肥満予防・改善には重要ですが、極端なダイエットにより、肌荒れや抜け毛、胃腸機能の乱れ、摂食障害など、からだにさまざまな健康障害があらわれます。そこで、無理なダイエットをしてしまった人や、やせ型で体調がすぐれない人は、筋肉と脂肪をバランスよくつけて適正な体重まで増やしてみましょう。

筋肉の役割

筋肉の役割は、からだを動かすだけでなく、臓器を守る、けがを予防する、引き締まったからだをつくるなど様々な役割があります。
また、糖質や脂質の代謝にも関連し、例えば運動をすると体内での糖の取り込みがスムーズになるため、糖尿病など生活習慣病の予防にも大きな役割があります。
さらに、筋肉量と基礎代謝量は密接な関係があるので、筋肉量が少なくなると基礎代謝量も低下して太りやすくなります。
運動をして、筋肉を常に活性化しておくことが大事です。

「脂肪」=「悪」ではない

脂肪は少なければ少ないほどいいというわけではなく、適正範囲での維持が大切です。もともと人間は、飢餓状態になっても生き延びられるよう、非常時のエネルギーを脂肪として蓄える機能を身に付けています。それと同時に、脂肪は人間の生命活動が円滑に行われるように、各種ホルモン(特に女性ホルモン)のはたらきを助ける重要な役割も担っています。

他にも脂肪には 、

  • 体温を保つ
  • 肌に潤いを与える
  • 美しいボディラインをつくる

などの役割があります。無理な減量で体重や脂肪が減りすぎることは、肩こりや冷え性、生理不順、その他大きな疾病を引き起こすことにもつながります。

体脂肪率測定表(対象年齢6~99才)

上の表で自分の体脂肪率の適正範囲を確認してみましょう。

「やせ型の人」が注意すること

1.3食しっかりと食べる

食事の基本は1日3食。体重を増やすには「摂取カロリー>消費カロリー」となるように意識してみましょう。必要なのは、筋トレと十分なたんぱく質で筋肉量を増やすこと。消費カロリーがわからない人は、活動量計等を用いて一度消費カロリーを確認してみるのも良いと思います。 

2.胃腸の働きに問題がないかをチェックする

3食きちんと食事を摂取しているのに体重が増えない方は、胃腸の働きが悪く、十分に栄養が吸収されていないかもしれません。特に下痢が多い方や、食べ物が消化されずに便として出てくる方は要注意です。自分自身で胃腸の働きをコントロールすることは難しいので、心当たりのある場合は一度病院でチェックしてもらうことをお勧めします。

3.運動をしっかりする

運動習慣がない人の筋肉は、二十歳を超えると加齢とともに減少してしまいます。筋肉量を増やすにはスクワット腹筋、腕立てふせなどの筋力トレーニングがおすすめです。何歳になっても筋肉量は増やすことができるのでぜひ継続しておこなってください。また運動は骨にも良い刺激を与えます。特に女性の場合は骨粗しょう症になりやすいため、骨を強化するためにも運動が非常に重要です。

  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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