2025.04.11
暑さ指数(WBGT)のチェックは、作業現場や学校、自治体、企業での熱中症対策において必須となってきています。とはいえ一概に「チェック」といっても、様々な現場で働く業種や、敷地が広い施設などでは、いつどこをどのようにチェックすればよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。 そのようなケースで便利なのがウェブアプリを使ったタニタ暑さ指数管理サービス、その名も「Thermoyed(サモエド)」。「暑さ指数を管理する」とはどういうことか、ウェブアプリの便利な機能とあわせてご紹介します。
株式会社タニタ 新商品推進部 猿田 愛里
2020年入社。法人営業部に所属し、暑さ指数計をメインに販売してきた。2024年4月からは新商品推進部に異動し、おもに暑さ指数計の販売戦略設計に従事。「暑さ指数管理サイト」のパージョンアッププロジェクトではリーダーを任されている。
株式会社タニタ 新商品推進部 佐川 清志
2001年入社。技術部門でヘルスケア商品の設計・開発に従事した後、営業部門を経て、現在は企画部門に所属。アルコール検知器を含めたヘルスケア商品全般のサービス企画に携わっている。また、アルコール検知器協議会幹事として、アルコール検知器の普及啓発に努めている。
昨今の危険な暑さに対処するため、「気候変動適応法」「労働安全衛生法」「熱中症対策ガイドライン」など様々な法令や要綱、ガイドラインが策定され、施行されています。
暑さ指数のチェックは職場での熱中症対策において必須となっていますが、今年の6月1日には「労働安全衛生規則の一部」が改正施行され、罰則付きで義務化。熱中症対応フローや周知する体制まで言及されるようになります。
暑さ指数をはかるだけではなく、確認して従業員に周知し、休憩や塩分補給などの熱中症対策のための行動をとれるようにすること。つまり、熱中症のおそれがある者の早期発見・重症化予防をすることが、「暑さ指数の管理」であり、責任者の義務なのです。
タニタの暑さ指数管理サービス「Thermoyed」は、任意の地点に設置した黒球式暑さ指数計で計測した気温や暑さ指数のデータを、モバイルデータ通信で専用サーバーに自動送信し、ブラウザ上でいつでもどこからでも確認できるものです。
①リアルタイムで複数地点の暑さ指数を計測し、確認し、周知すること
②計測したデータを蓄積し、将来に向けた対策に活かすこと
上記2点が大きなメリットで、職場での「暑さ指数の管理」を短期的にも中長期的にも全面的にサポートします。
本サービスで使用するのは、モバイルデータ通信機能を備えた全天候型の黒球式暑さ指数計「TC-350」。
日射や地面からの照り返しによる輻射熱を計測し、屋内外問わず、炎天下でも正確な暑さ指数を計測します。また、悪天候の屋外で使用することから、防水・防じん性能を備えています。給電には専用の組電池を用いるため、屋外で電源がない場所でも使用できます。
「タニタ暑さ指数管理サービス」では、計測した暑さ指数・温度・湿度・黒球温度をいつでも確認することができるウェブブラウザアプリケーションを使用します。
アプリでは、登録している全ての機器類の現在の計測結果を表示し、その暑さ指数から注意レベルを色やアイコンでお知らせします。
「Thermoyed」は2024年7月にサービスを開始していますが、2025年3月にウェブアプリを大幅リニューアル。複数地点の暑さ指数をより一層管理しやすくしました。
ここからは、ウェブアプリについて詳しくご紹介します。
ウェブアプリのホーム画面には、アカウントに紐づく機器の直近で受信した最新の計測結果が表示されます。暑さ指数の値によって、「日常生活における熱中症予防指針」、および「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」と熱中症警戒アラートの基準に基づいた注意レベルを色と文字で識別できるように表示します。
具体的には「非常に危険」は紫、「危険」は赤、「厳重警戒」はオレンジで表示し、「危険」以上は文字と背景色を反転させ、危険な箇所を見つけやすくしています。
また、今回のリニューアルでは、各地点の機器ごとに表示名を変更したり、表示位置をカスタマイズできる変更を実施して、自分の対応すべき場所をすぐ見つけられるようになったり、ヘッダーに注意レベルごとの機器の台数を表示し、全体的な危険度を簡単に把握できるようになったりする変更を行っています。
毎日このウェブアプリを使う担当者や管理者の目線に立ち、全情報がリアルタイムで分かりやすく把握できること、一目で危険な場所が分かることにこだわって設計しています。
注意レベルはマップ上に表示することも可能です。
機器にはGPSが内蔵されおり、マップ画面には取得した位置情報にそれぞれの注意レベルのアイコンが表示されます。複数地点に設置すれば、視覚的にエリアごとの注意レベルを把握しやすくなります。
各地点で計測した値をグラフ表示することも可能です。
ウェブアプリはアラートメール機能も備えています。
注意レベルから選択して設定すると、その値に達した際に自動的に知らせます。
これによりウェブアプリで暑さ指数を確認できないような状況でも、暑さによる健康への危険が高まっていることに気づけ、効果的な対策を取ることができます。
計測結果(暑さ指数・温度・湿度)の値をCSVでダウンロードすることが可能です。
お客様1法人で1アカウントを所有します。そのアカウント内で、「管理者」の他に「閲覧者」などのユーザー登録が可能です。
「Thermoyed(サモエド)」は、熱を表す「Thermo」と、犬種の「Samoyed」の末尾 “yed” の造語です。
Samoyedは、過酷な生活環境の中で長期にわたって飼育し続けた結果、人との信頼関係が育まれ、知的で穏やかな性格が形成されたとされる犬種です。
人に寄りそうSamoyedのように、猛暑という過酷な環境で過ごす人々を守りたいとの想いから命名しました。
「Thermoyed」のウェブアプリのリニューアルにあたり、建築現場の他、学校や自治体など幅広いお客様にご使用いただけるような構成を徹底して考えました。
常に注意レベルを把握し、管理することが負担なく持続できれば、危険にいち早く気づくこと、熱中症による不幸な事故を防ぐことにつながります。
熱中症は「防げる災害」ともいわれています。
熱中症対策の法令化・ルール化が進んでいますが、義務だからと対応するのではなく、働く人を守るために必要な選択肢の一つとして、ぜひ本サービスをご活用いただきたいと思います。
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