タニタの考える健康

【コア研コラム vol.3】生活習慣病は、老化と関連し身体の内側にある。

2024.06.07

タニタの新規事業を担う「コア技術」の研究・開発に取り組むコア技術研究所(通称“コア研”)。「コア研コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。 今回は、慈恵医大晴海トリトンクリニックの横山先生に教えていただきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

プロフィール

横山 啓太郎 (よこやま けいたろう)先生

 

東京慈恵会医科大学 大学院 健康科学教授
慈恵医大晴海トリトンクリニック 所長
腎臓高血圧内科・行動変容外来診療医長

2016年に大学病院として日本初の「行動変容外来」を開設、診療医長となる。2019年には寝たきりのリスクを減らす「ライフデザインドック」を慈恵医大晴海トリトンクリニックにてスタートさせる。
 

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老化の原因はどこにある?

今回は、老化のイメージを掴んで下さい。

いちばんお話したいことは「老化の原因は主に身体の内側にある」ということです。少し、解りにくいですね。

 

病気には、原因が主に身体の外側にあるもの内側にあるものがあります。
外側にあるのは、コロナウィルスなどの感染症です。もちろんコロナウィルスも高齢者や基礎疾患がある人が重症化しますので、内側にあるものも関連はします。

 

逆に塩分を摂り過ぎると高血圧になるため、食べ物と生活習慣病や老化は外側にあるものと関連しますが、主たる原因は身体の内側にあるものと考えてよいと思います。


原因が外側の感染症であれば、薬で治したり、手術で病巣を切除したりすれば、その病気と「さよなら」をすることができます。
 

しかし、生活習慣病の高血圧、糖尿病、脂質異常症は、皆さんの身体の反応であり、一生その病気と付き合っていく必要があります。


健康と生活習慣

高血圧や糖尿病、脂質異常症の外側にある運動不足、塩分の摂り過ぎ、カロリーの摂り過ぎはもちろん生活習慣病に影響を与えますが、そもそも身体そのものがシッカリしているかを考える必要があるのです。


健康には、メンタルや睡眠、人間関係も影響を与えるでしょう。


WHO も健康と病気は別のものではなく連続したものであるとして、健康とは病気でないという状態ではなく「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」と定義しています。

 


感染症は、その恐ろしさを知り、早期治療が求められるので、病気の怖さを知ることには有効ですが、生活習慣病は、長期的に生活習慣の行動変容を起こし、自分を内側から変えていく必要があります。
だから、生活習慣病は薬に頼るだけではダメなのです。
 


自分を知ることからはじめよう

簡単にできるワークとして、目を閉じてつぶって片足立ちがどれくらいできるか?ということをやってみましょう。


80 からご自分の年齢を引いた秒数より、つまり、30 歳なら 50 秒、50 歳なら 30 秒。
その秒数より、片足立ちが出来ない人はバランス感覚がかなり落ちています


老化は若い頃からすでに起こっています。

 

 生命財産を維持するためにやって頂きたい行動変容は、先ず自分を知ることです。
 

  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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