食事
2024.03.15
焼きたてのパンの香ばしい香り、スパイスが利いたカレーの香りなど、良いにおいを嗅ぐと、つい食べたくなる衝動に駆られませんか? 今回は、普段の生活で実践できる香りを生かした食事について紹介します。
株式会社タニタ食堂 管理栄養士 小武内 沙織
タニタ栄養研究所、株式会社タニタ食堂に所属。
「タニタ食堂」や「タニタカフェ」の品質管理、メニューや監修商品の開発などに従事。
人間には、「五感」(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の総称)と呼ばれる感覚機能が備わっています。
私たちは毎日の食事の中で、盛り付けの美しさ(視覚)や、旬の食材のうま味(味覚)、香り(嗅覚)、食感(触覚)など、五感の総合的な感覚で美味しさを感じています。
その中でも香りと味が組み合わさることで、味わいを強める相乗効果があると知られています。
クミン、シナモンなどのスパイス、バジルやローズマリーなどのハーブを、塩やしょうゆの代わりに使ってみましょう。香りを楽しみながら余分な塩分を減らすことが可能です。
しょうがやにんにく、ねぎなどの香りが強い野菜や、ゆずやレモンなどの柑橘類の香りもアクセントになるので、下味やトッピングにおすすめです。
炒ったナッツは香ばしさがあり、食感だけでなく香りのアクセントにもなります。ごま油、ねぎ油などの香味油も名前の通り香りがあって、香ばしさやコクがプラスできます。
料理番組やレシピの中で、食材を焼いたり揚げたりする時に「きつね色(焦げ色)になるまで」という言葉を聞いたことがあると思います。食材の色が変わる過程で「メイラード反応」と呼ばれる化学反応が起き、香ばしい風味が付きます。焦げすぎはよくありませんが、調理する過程で「食材の色味」と「香り」に注目してみましょう。
五感を刺激することは、QOL(生活の質)を高めることにつながります。
ぜひ家庭でも、香りを意識した食事を実践してみましょう!
参考文献:
「QOLと食事」,厚生労働省e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-019.html
「栄養・食生活と高血圧」,厚生労働省e-ヘルスネット,2020年
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-002.html
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