タニタの考える健康

【コア研コラム vol.12】ダイエットと体重の考え方

2024.11.05

タニタの新規事業に欠かせない「コア技術」。その研究・開発を担うのがコア技術研究所(通称"コア研")です。 「コア研コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。 今回は、慈恵医大晴海トリトンクリニックの横山先生に教えていただきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

プロフィール

横山 啓太郎 (よこやま けいたろう)先生

 

東京慈恵会医科大学 大学院 健康科学教授
慈恵医大晴海トリトンクリニック 所長
腎臓高血圧内科・行動変容外来診療医長

2016年に大学病院として日本初の「行動変容外来」を開設、診療医長となる。2019年には寝たきりのリスクを減らす「ライフデザインドック」を慈恵医大晴海トリトンクリニックにてスタートさせる。
 

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加齢で太ったら?!ダイエットをする目安体重とは

ダイエットをする時に目安にするのは体重だと思います。しかし、どの程度の体重が適切なのでしょうか?

太ったままで、歳を重ねていっても血液中のデータが全く正常な人もいます。老化と体重ということを考えた時に、同じものを食べても太ってしまうことが老化(柔軟性をなくすこと)※1です。

 


昔と比べて太りやすくなることが老化であれば、体重やBMIがダイエットの目安ではなく若い頃の体重が目安となります。 

 

※1老化(柔軟性をなくすこと):詳しくは以下バックナンバーをご覧ください


体重と筋肉の関係

体重といっても筋肉や骨と脂肪などの合計ですので、筋肉がある人は、その分体重があっても良いと考えることができます。筋肉量があって平均体重より重い人は、代謝が高いので痩せようとすれば痩せられます。高齢になればロコモ※2回避が目標になるので、筋肉の維持が重要になります。

 


このような場合の評価はウェストヒップ比を目安にされると思います。ただ、筋肉があっても、脂質異常や耐糖能異常があれば、脂肪の減量が必要になるでしょう。

※2ロコモ:ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略


適切な体重コントロール

体重は、筋肉や骨と脂肪などの合計なので、除脂肪体重を維持して脂肪の量を増やさないことが適切な体重コントロールといえます。

最近の体組成計があれば、体脂肪率(%)がはかれるので、除脂肪体重は次の式で簡単に計算することができます。

 
体重-体重×(体脂肪率÷100)
 

今までのダイエットは体重を落とすことばかりが目的とされていましたが、体重を減らして筋肉を減らさないダイエットが必要になります。 


カロリーとダイエットの考え方

体重を減らすダイエットは、1kg減らすのに7200kcalの摂取カロリーの減少が必要ですが、運動などによって消費カロリーを増やせばそこまで摂取カロリーを減らす必要がなくなります。摂取カロリーの減少量と消費カロリーの増加量の和が7200kcalになれば1kgの減量に成功します。

 

減量すべき体重からどのくらいのカロリー消費が必要かを算出します。たとえば3kgの減量が必要であれば21000kcal分の摂取カロリーの減少と消費カロリーの増加が必要です。

 

ここで重要なのは、減量のあと体重を維持する生活を一生続けられるかということです。もし、続けられなければリバウンドは必ずおきます

 

リバウンドがおきるのはダイエットにより筋肉量が落ち、ダイエット開始時より年をとっている時で、 元の食事に戻れば必ずダイエット前よりも体重が増えてしまいます

 

従って減量のあと体重を維持する生活のイメージが湧き、その生活を維持する覚悟ができるまで、ダイエットを始めてはいけません。その覚悟ができたら、ダイエットを始めましょう

 

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「コア技術研究所コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。ご専門の先生ごとに過去発信コラムをまとめてありますのでぜひ参考にしてみてくださいね。

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