食事
2023.12.22
「栄養失調」と聞くと、食料不足の時代の病気で、現代の私たちには関係ないと思われていませんか? 今回は最近問題になっている「新型栄養失調」についてご紹介します。
株式会社タニタフィッツミー 管理栄養士 大倉 真紀
女性専用フィットネスを運営するタニタフィッツミーに所属し、店舗開発や会員の健康サポートに携わる。現在は総務部と商品部に所属し、社内外の業務サポートを行っている。
新型栄養失調とは、総摂取エネルギー量は足りているのに、たんぱく質やビタミン、ミネラルといったからだに必要な特定の栄養素が不足している状態のことです。極端な粗食志向や「〇〇だけ」、「〇〇抜き」といった偏食による栄養の偏りが原因です。
特にたんぱく質が不足すると、免疫力や運動機能の低下などの症状が現れ、からだに大きな影響を及ぼします。
たんぱく質はからだをつくるために必要不可欠な成分です。
筋肉や臓器など、からだを構成する組織の細胞は毎日絶えず新しいものに作り変えられます。そのため、毎日の食事からからだをつくるためのたんぱく質を十分に補給する必要があります。
肌が荒れたり、髪の毛が細くなったり、爪が割れやすくなったりといった症状が現れたら、たんぱく質が不足しているかもしれません。
体格や活動量によって調整は必要ですが、たんぱく質の1日の推奨量は、18~64歳の男性で65g、18歳以上の女性で50gといわれています。
主菜は「毎食、自分の手のひら(片手)サイズ(厚さは1㎝)」を目安に肉・魚・大豆製品などさまざまな種類のたんぱく源をとりましょう。また、食事だけでたんぱく質を摂取することが難しい場合は、間食や補食として牛乳・乳製品、市販のプロテインなども活用してみましょう。
新型栄養失調は性別、年齢に関わらず誰にでも起こりえます。1日の食事内容を振り返り、バランスの良い食事を心がけましょう。
参考文献:
日本人の食事摂取基準(2020年版),厚生労働省,2019年
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
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