タニタの考える健康

【コア研コラム vol.11】からだにも脳にも効果があるマインドフルネスとは?

2024.10.07

タニタの新規事業に欠かせない「コア技術」。その研究・開発を担うのがコア技術研究所(通称"コア研")です。 「コア研コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。 今回は、慈恵医大晴海トリトンクリニックの横山先生に教えていただきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

プロフィール

横山 啓太郎 (よこやま けいたろう)先生

 

東京慈恵会医科大学 大学院 健康科学教授
慈恵医大晴海トリトンクリニック 所長
腎臓高血圧内科・行動変容外来診療医長

2016年に大学病院として日本初の「行動変容外来」を開設、診療医長となる。2019年には寝たきりのリスクを減らす「ライフデザインドック」を慈恵医大晴海トリトンクリニックにてスタートさせる。
 

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深呼吸でマインドを整えよう

マインドを整える簡単な方法が深呼吸です。意識的に深呼吸をして交換神経の緊張を抑制し、副交感神経を優位にさせましょう。深呼吸をすると酸素がたくさん体内に取り込まれ、血行が良くなります

 


呼吸は吸うことに気を配られがちですが、ゆっくりと大きくはいてみましょう。30秒で6回(5秒に1回)の深呼吸が特に効果的であることが分かっています。


深呼吸の効果とは?

深呼吸には、朝の血圧の急激な上昇(血圧サージ)を抑制するという報告もあります。また、睡眠に対する効果が認められている『4-7-8 呼吸法』も交感神経の緊張を和らげてくれます。

『4-7-8呼吸法』について

『4-7-8呼吸法』は、米Harvard 大学出身で研究者のアンドルー・ワイル氏が 20年ほど前に提唱しました。まず口から完全に息を吐き切った後に鼻から4秒間、息を吸い、7秒間、息を止め、8秒間かけてゆっくりと口から息を吐き出す呼吸法です。


企業も実践!マインドフルネスと効果

Google社の社員たちはマインドフルネスを実践しています。

マインドフルネスは座禅に近い瞑想法ですが、座禅から宗教性を抜くことによって世界に広まりました。私たちは、今を生きていますが、過去の失敗や未来の不安によって今だけを考えることが出来ません。「心ここにあらず」という状態が多くの時間を占めています。

 


そんな心ここにあらずの状態から抜けだし、心を"今"に向けた状態を「マインドフルネス」といいます。

 

スポーツ選手のイチロー選手や羽生弦選手が競技前に行うルーティンも雑念を払い、今に集中するということではマインドフルネスと呼べると思います。

心を"今"に向けたマインドフルネスの状態に到達する手段として、瞑想が行われます。瞑想は、脳を活性化させ、交感神経を抑制し、仕事のパフォーマンスを上げる効果があります。


ドクターが教える瞑想の方法

慈恵医大では生活習慣病の患者さんを対象にマインドフルネス体験教室を開催しました。その時、指導を受けた早稲田大学の熊野宏昭先生のマインドフルネスの紹介をします。

  • 背筋を伸ばして椅子に座ります。目は軽く閉じるか、薄く開けて斜め前を見るようにします。目を閉じるという意思や意味には目を向けず、目を軽く閉じているという現象を作ります。
  • 息を吸ったときに、おなかや胸がふくらむのを感じ、心の中で「膨らみ、膨らみ」と実況してみます。瞑想をする時の呼吸法は、呼吸によるからだの変化を観察するだけでよいです。呼吸はコントロールせず、そのとき一番したいように呼吸するようにします。
  • 息を吐いたときに、おなかや胸が縮むのを感じ、心の中で「縮み、縮み」と実況します。雑念が浮かんできた場合は、「雑念、雑念」と心の中でつぶやき、「戻ります」といって、再び呼吸に意識を戻します。

呼吸の瞑想は、1日10分ほど行い、慣れてくれば時間をのばしても構いません

 私は、時間がなくても入浴だけはして、湯船の中でからだがどの部分から温まっていくかを観察しています。

 

生活の中でマインドフルネスをどこかでやっているという習慣は心地よいものです。マインドフルネスによって悲観的な脳が楽観的な脳に変化することも解っています。

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「コア技術研究所コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。ご専門の先生ごとに過去発信コラムをまとめてありますのでぜひ参考にしてみてくださいね。

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