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毎日をもっと心地よく! 快適さがひと目でわかる温湿度計に注目

2024.07.05

じめじめした梅雨に、厳しい暑さの夏、つらい寒さと乾燥に悩まされる冬……。日本での暮らしは、四季の移ろいを感じられる一方で、室内の温度・湿度をうまくコントロールする工夫が求められます。 そこで活用してほしいのが、温湿度計。今回は、タニタが考える「快適な温度・湿度」の在り方や、新たに「快適表示機能」がついた温湿度計の魅力について、担当者がご紹介します。

プロフィール

株式会社タニタ 新商品推進部 H.A
2003年入社。入社後は長年デザイン部に在籍し、温湿度計を含め、商品本体やパッケージのデザインを多数手がける。2021年に新商品推進部に異動し、企画の立場から温湿度計のリニューアルに携わった。


快適な室内環境とは

WHO(世界保健機関)では、冬でも室温を18度以上に保つことを強く推奨しています。18度を下回ると、血圧の上昇や循環器系の疾患などのリスクが高まり、寒さによる健康への悪影響が生じる可能性があるためです。

 

また、厚生労働省が定める「建築物環境衛生管理基準」(建築物の維持管理において、良好な環境衛生を保ち快適な環境を実現するために必要な基準)では、室内の温度を18度以上28度以下に保つべきだと定めています。

 

しかし、「室温が18度以上28度以下なら快適」と聞いても、首をかしげてしまう方も多いはず。日本で快適な室内環境を維持するには、「湿度」への視点が欠かせません。「快適に過ごせる空間」を確保するには、温度だけでなく湿度にも注目する必要があります。

 

そこで役立つ指標が「不快指数」です。
不快指数とは、温度と湿度を使って計算する「蒸し暑さ」の指数で、1957年にアメリカで発表されました。具体的な計算式は「0.81Td+0.01H(0.99Td-14.3)+46.3=不快指数」(Td=温度(℃)、H=湿度(%))。ちなみに不快指数が65以上70未満の環境は「快適」とされています。
 

日本で快適に過ごすには湿度コントロールが必須!

日本は、四季があり、年間の湿度変動も大きい国です。たとえば2023年の東京における月別平均湿度を比べる(※)と、2月が54%なのに対して、6月と9月は80%。その差は26%にもなります。さらに同月の平均湿度と最小湿度の差も大きく、とくに6月は平均が80%であるにもかかわらず、最小湿度は27%でした。日本で快適な空間を維持するためには、湿度をうまく調整する工夫が必須になるといえそうです。

 

出典: 月ごとの値,過去の気象データ検索,気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s1.php?prec_no=44&block_no=47662&year=2023&month=&day=&view=

 

今後さらに、温度・湿度の管理が重要になる

温度と湿度のコントロールは、今後ますます重要になると考えられます。その理由のひとつが、年々進行している地球温暖化です。これまで体験したことがないような暑さの中で過ごすには、熱中症対策をはじめとした健康管理が欠かせません

 

また、過剰な冷暖房の使用を控えて温暖化の進行を食い止めようとする「クールビズ」「ウォームビズ」を推進するには、快適さを保つ難しさがつきまといます。さらに、ヒートショック予防や乾燥によるウイルス拡散の対策でも、温度・湿度は重要なポイント。タニタでは、温湿度計のニーズはさらに高まると考えています。


タニタ温湿度計の快適表示機能

タニタでは現在、アナログ温湿度計と、デジタル温湿度計を製造しています。温湿度計というのは、「温度」と「湿度」の両方を一台ではかれる機器のこと

先にご紹介した「建築物環境衛生管理基準」が2022年4月に改正された(室温の基準の下限値が17度から18度になった)のをきっかけにリニューアル。アナログ温湿度計(TT-590)とデジタル温湿度計(TT-591/TT-592)を発売し、現在のラインアップとなりました。

とくに注目してほしいリニューアルポイントは、デジタル温湿度計TT-592に搭載された「快適表示機能」です。従来の商品には、温度と湿度から部屋の状態を「乾燥/快適/不快」に分類する「快適レベル表示」という機能がありました。これを「快適表示」にリニューアルし、温度と湿度から不快指数を計算して、「寒い/快適/暑い」に分類する仕様に変更。より実際の体感に合った判定に生まれ変わっています。

これまでは湿度を反映した表示でしたが、リニューアル後に搭載した「快適表示」は、不快指数に応じて表示されます。「寒い」「快適」「暑い」の下にある囲み数字は不快指数を示しており、60未満なら「寒い」、65以上70未満で「快適」、75以上で「暑い」となります。

また、アナログ温湿度計TT-590には「適温・適湿ゾーン」表示があり、こちらもひと目でわかるデザインに。アナログタイプがお好みの方は、ぜひこちらにも注目してください。

検討を重ねて決定されたタニタの「快適」の基準

適切な温湿度についてはさまざまな考え方があり、それらをふまえて「タニタの基準」を定めるのにはとても苦労しました。「快適表示」を不快指数に対応させること、および「適温・適湿ゾーン」の設定は、WHOのガイドラインや「CEB Thermal Comfort Tool」など多数のデータを集め、検討を重ねたうえで決定しています。


快適表示機能の他にも! カレンダーやアラーム機能など使い方いろいろ

タニタのデジタル温湿度計には、快適表示機能以外にも便利な機能が備わっています。

たとえば、TT-592とTT-591に搭載されている「最高・最低温湿度表示」。約20秒ごとに温湿度をはかり、リセットボタンを押すまでの間に計測された最高値、最低値のデータを保持する機能です。

 

不在にしていても、部屋の温湿度がどれくらい変動したかがわかるので、ペットや観葉植物のお世話などに役立ていただけます。その他、日付や曜日、時計を表示するカレンダー機能も搭載。

 

カレンダー機能は、今回のアップデートで、常時表示する項目をカスタマイズできるようになりました。「時計だけ」「時計と曜日」「日付と曜日」から、好きなものを選べます。
 

アラーム音の継続時間もアップデート!

さらに、TT-592にはアラーム機能を搭載しています。今回のアップデートでは、アラーム音が鳴る時間も変更。以前は60秒間に設定されていたものを、30秒間に短縮しました。アラームを止めるボタンが本体の裏側に位置している機種もあることから、「手動で止めなくても長すぎると感じにくい時間」を目指しての改良です。細かな点ですが、より快適に使っていただけるように工夫しています。


目につく場所に置いて、快適な空間づくりに活用してほしい

四季を通じていつでも快適に過ごすには、温度と湿度の上手なコントロールが欠かせません。タニタの温湿度計が、居心地のいい空間づくりの一助になればうれしいです。


また、今回のリニューアルでは外装にもこだわり、近年トレンドの住宅デザイン「ジャパンディスタイル(※)」に合うよう、無垢のホワイトウッドと落ち着いたブラウンウッドを採用しました。ぜひ目につくところに置いて、快適な環境づくりに活用してください!


※ジャパンディスタイルとは、「日本=Japanese」と「北欧=Scandinavian」を掛け合わせた造語で、双方のテイストをミックスしたスタイルのこと
 

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  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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