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2024.12.10
タニタなどが主催する「第7回ご当地タニタごはんコンテスト」の全国大会が、2024年11月9日(土)に開催されました。 郷土料理を「食文化の伝承」「健康」などの観点でリ・クリエイトしたレシピで競う本コンテスト。7回目を迎えた今大会には全国から107チームが参加し、書類審査を勝ち抜いた15チームが全国大会に参加しました。 こちらの記事では、その全国大会の様子をレポート! グランプリ・準グランプリの献立もご紹介します。
INDEX
全国各地で育まれた郷土料理を、タニタが考える「健康的な食事の目安」に基づいてアレンジし、「健康的かつその地域の魅力を感じられる新しいレシピ」を生み出すことを目指して始まったコンテスト。
郷土料理の可能性を健康という観点から見直し、リ・クリエイトする機会をつくることで、「郷土料理の技術・歴史の継承」「食文化を守っていく人材の育成」そして「さらなる地域活性化」を図ります。
そんなコンセプトを背景に設定された募集テーマは、「タニタが考える健康的な食事の目安で、郷土料理を現代風にアレンジしたレシピ」です。
タニタが考える健康的な食事の目安は、以下の6つのポイントをおさえていること。参加チームには、この基準を守りつつ、地域ならではの調理方法や食材、調味料を生かしてレシピを考案してもらいました。
第7回大会には、前回(2023年11月実施)の2倍以上となる107チームが全国から応募してくれました!
今回も激戦となった書類審査を制し、優秀賞に選ばれた15チームが、2024年11月9日(土)に行われた全国大会に進出。プレゼンと試食による審査に臨みました。
また、第7回大会は「新ルール」が導入されたのも注目ポイント。これまで以上にコンセプトが色濃く反映されています。
<第7回大会からの新ルール>
第7回ご当地タニタごはんコンテストの全国大会は、前回大会と同じく「服部栄養専門学校」で行われました。
▶鹿児島県いちき串木野市【Infini Girls】チームによるプレゼン
▶秋田県横手市 【Comer(コメール)+】チームによるプレゼン
最終審査では、各チームがオリジナルの資料を使い、献立をつくった背景や込めた想い、こだわりのポイントなどを熱くプレゼンします。
▶高知県香南市 【いちごいちえ】チーム試食審査の様子
▶参加者の想いがあふれるレシピをじっくりと審査
その後、審査員による試食審査へ。審査員は、管理栄養士や名店で活躍するプロの料理人が務めたほか、服部栄養専門学校、栃木県立矢板東高等学校の学生の方々も一般審査員として参加しました。
全チームプレゼン&試食審査が終わると、いよいよ結果発表! グランプリには賞金50万円、準グランプリには賞金10万円、特別賞には賞金5万円が贈られます。
▶グランプリに輝いた秋田県横手市 Comer(コメール)+チーム
グランプリに選ばれたのは、秋田県横手市から参加した「Comer(コメール)+」! チーム名が呼ばれると、おふたりは思わず笑顔でガッツポーズをしていました。
▶準グランプリを獲得した滋賀県米原市 杉江治子さんチーム
▶準グランプリを獲得した山口県下関市 松岡沙耶香さんチーム
107チームのトップ3に輝いたのは、秋田県、滋賀県、山口県から進出した3チーム。各チームの献立や受賞後の喜びのコメントをご紹介します。
<献立名>
継承したい近江の味
<アレンジ料理名>
近江米のごはん
近江牛の一夜みそ漬
干しえび豆
発芽大豆で打ち豆汁
たくあんの梅風味ぜいたく煮
<応募動機・コンセプト等>
栄養豊富な大豆や近江牛などを使用することで、バランスの取れた滋味深い献立に。現代生活に馴染みやすいよう、先人たちの知恵が詰まった郷土料理をつくりやすくアレンジ。
<受賞コメント>
思いがけず準グランプリを受賞できて、涙が込み上げてくるほどうれしいです! すばらしい賞をいただきありがとうございました。
<献立名>
自給率100%「山口の鯨定食」
<アレンジ料理名>
鯨めし丼
ちしゃなハスさんばい
けんちょう汁
<応募動機・コンセプト等>
中学生と高校生の子どもと一緒に、伝統的な山口県の郷土料理をつくりやすく親しみやすいレシピへとリ・クリエイト。幅広い世代に受け入れられやすい手法で鯨食文化の継承促進を目指し、混ぜ込みご飯の鯨めしを牛丼風にアレンジ。
<受賞コメント>
参加者のみなさんが工夫を凝らしたレシピとプレゼンを発表されたなかで、前回大会に続いて2年連続の準グランプリを獲得でき、感無量です。今日は最初からずっと緊張していましたが、結果を出せて、今はうれしさで胸がいっぱい! ありがとうございました。
<献立名>
和気(わく)湧く(わく)具(た)沢産(くさん)お腹一杯プレート
<アレンジ料理名>
いぶりがっこ香る和風リゾット
かやき仕立てにした地産豚肉と地ビール煮込み
にしんを使った地産野菜のカポナータ
豆腐カステラのミルフィーユ
<応募動機・コンセプト等>
地域密着型のスーパーマーケット「スーパーモールラッキー」のデリカテッセンで日々生産者直送の野菜を扱う3人組で参加。塩分過多になりがちな秋田県民の健康を考え、物足りなさを感じない減塩の工夫を凝らしたレシピを考案。
<受賞コメント>
グランプリに選んでいただき、大変光栄です。コンテストに携わってくれた方々に感謝しています。
そしてなにより、応援してくれた地元の生産者のみなさんに「ありがとう」と伝えたいですね。秋田へ帰って、グランプリ受賞の喜びをわかち合いたいと思います!
コンテストの締めくくりには、審査員を務めた管理栄養士の河村桃子さんから総評がありました。食糧安全保障への願いとともに、「甲乙つけがたい接戦だった」と第7回大会を振り返ります。
「食料品の値上げや米不足が起こった2024年は、食糧安全保障について考えざるをえない1年でした。その担い手である“生産者の存在”を意識する重要性を再認識し、本コンテストでも、今大会から地産地消ルールを新設しています。
私は、地産地消とは単に地域の食材を地域で消費することではなく、生産者の想いを汲んで食べることだと考えています。グランプリのチームも、生産者とのつながりを大切にしたレシピをつくっていましたよね。
本コンテストをきっかけに、郷土料理で真の地産地消を実践し、生産者を、ひいては食糧安全保障を支えてくれる方が増えたらと願っています。
今回ここに集まった15チームは、甲乙つけがたい接戦でした。全国大会に進んだ実績を自信にして、ぜひ次回も挑戦してほしいです。第8回も、たくさんのチームからの応募をお待ちしています」
第7回ご当地タニタごはんコンテストにご参加いただいた107チームのみなさま、ありがとうございました。すでに商品化を検討しているチームもあり、本コンテストの輪が着実に広がっていることを感じています。
次回大会もぜひ期待してください!
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