睡眠
2025.01.07
タニタの新規事業に欠かせない「コア技術」。その研究・開発を担うのがコア技術研究所(通称"コア研")です。 「コア研コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。 今回は、慈恵医大晴海トリトンクリニックの横山先生に教えていただきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
深い睡眠は、深部体温が手足の甲や身体の体温に比べて下がる時に起こります。これは体内で血流の再分布が起こっているためです。
年を取ると眠りが浅くなる要因の1つは、毛細血管量が少なくて、スムーズに血液の再分布が起こらないことだと考えられます。
睡眠時に血の巡りは良くなり、血圧が低下します。通常血圧が120-130mmHg程度の人でも、睡眠中は100mmHg程度まで下がることが一般的です。睡眠中に血圧が下がらない人は、心血管合併症が多いことが報告されています。
また、塩分の処理が出来ない場合は、寝ている間も血圧を上げて尿から食塩を出す必要があるので、睡眠中の血圧低下が認められないことも解っています。
交感神経の刺激を抑制すると、血の巡りが良くなり、手の甲の隅々まで温度が上がり、深部温度が下がります。その時に深い眠りになり、血圧も下がっていくのです。つまりリラックスして眠りにつくことが、深い眠りにつながるのです。
眠りについてからの1-2時間が深い眠りであり、良好な睡眠のポイントとなります。つまり冬眠状態です。これにより、次の日の活力が養われます。
不眠により朝の血圧上昇が起こります。診察室で血圧が高くて降圧剤を出されることがありますが、実際には良い睡眠をとることが大切な場合もあります。
良好な睡眠がとれないドライバーは事故を起こしやすいことも解っています。
睡眠の重要性を理解して、良好な睡眠をとるためにぜひ今日から行動してください。
「コア技術研究所コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。ご専門の先生ごとに過去発信コラムをまとめてありますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
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