タニタの考える健康
2025.03.21
3月は冬の終わりと春の始まりが交差する特別な時期です。寒さが和らぎ、桜の花が咲く頃には心も軽やかになります。しかし、気温や気圧の変化が激しいこの時期、からだの不調を感じることも少なくありません。天気による体調不良は「気象病」と呼ばれます。気象病とは何か、辛い症状を和らげるポイントについて紹介します。
株式会社タニタ 管理栄養士 深澤 瞳
大学院でスポーツ栄養学を専攻。健康に関する仕事がしたいと考え、2021年に入社。現在は営業職として、一般消費者向けに商品の拡販を行っている。
雨の日は頭が痛い、季節の変わり目は肩凝りや関節痛が悪化する……などの症状を感じたことはありませんか?このような天気の変化や寒暖差によるからだの不調は「気象病」や「天気痛」と呼ばれます。
ウェザーニューズ社とロート製薬が行った「天気痛調査2020」によると女性の43%が天気痛を持っていると回答しています。気象病の代表的な症状は、頭痛、倦怠感、関節痛、耳鳴りやめまいなどが挙げられます。
なぜ天気がこのようなからだの不調を誘発するのか、そのメカニズムの詳細は不明な部分が多いです。
気象病について研究している佐藤純医師は、「気圧を感じる仕組みは内耳に存在する」、また「自律神経系のアンバランスが病態に関与している」と述べており、気圧の変化によって自律神経系が乱れ、頭痛やめまいなどさまざまな症状を引き起こすと示唆しています。
気象病は自律神経系(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れることで起こると考えられているため、自律神経系を整える役割を持つ栄養素を積極的に摂取することがおすすめです。
神経や筋肉の働きを正常に保ち、自律神経を安定させる効果が期待できます。
食品の例:アーモンド、くるみ、ひじきなど
神経や筋肉の正常な機能をサポートし、神経の過剰な興奮を抑える効果が期待できます。
食品の例:豚肉、卵、玄米、さつまいもなど
炎症を抑える働きがあり、頭痛や関節痛を軽減する効果が期待できます。
食品の例:青魚(サバ、イワシなど)、くるみ、アマニ油など
また、朝食の欠食など不規則な食生活は自律神経を乱すことにつながります。規則正しい食生活を心がけ、気象病を乗り越えましょう。
参考文献:
・佐藤純, 天気痛の本質と治療対策,日本頭痛学会, 2022,
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjho/49/1/49_81/_pdf/-char/ja?utm_source=chatgpt.com
・佐藤純, 気象変化と痛み, spinal surgery 29 (2) 153-156, 2015
https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/29/2/29_153/_pdf
・株式会社ウェザーニューズ, ロート製薬株式会社,天気痛調査2020, 2020.07.16
https://jp.weathernews.com/news/32013
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